事務員の仕事には、たいていの場面において「期限」があります。
仕事が飲食店などであれば、その日その日で仕事が終わっていきますが、事務の仕事は、「20日には給料の支払い」、「月末には請求書を発行」、「今日中に見積書の作成」など、期限までにやらないといけない仕事がたくさんでてきます。
事務職にとって「スケジュール調整能力」は必須のスキルといえます。
この記事では、
- いつも仕事が計画通りにいかなくて残業がしんどい。
- 仕事量がありすぎて何から手を付けていいかわからなくなってきた。
という悩みを持つ、スケジュール管理が苦手な人に向けて、そのコツについて紹介します。
スケジュール管理ができない人の特徴6選
スケジュール管理が苦手な人の特徴は次の6つです。
- タスクが整理できていない
- タスクにかかる時間が見積れていない
- 仕事の優先順位付けが間違っている
- 残業前提で予定を組んでしまう
- 完璧に仕上げないと気が済まない
- 面倒な事を先に延ばす
タスクが整理できていない
タスクとはやらなくてはならない仕事(作業)のことです。
私の経験上、スケジュール管理が苦手な人は、このタスクが整理できておらず常に頭の中がいっぱいいっぱいです。
全体像が把握できていないので、何から手をつけていいかわからなくなっています。
そのため新しいタスクができると、さらに頭がパニックになって思考停止してしまいます。
タスクにかかる時間が見積れていない
これは担当業務の経験が浅い人にありがちな特徴です。
自分がやっている、もしくはやろうとしているタスクが、どれぐらいの時間で終わるのか見積れていない場合です。
きちんと見積っていたつもりでも、その見積りが甘く、その結果時間が押してしまう場合などです。
仕事の優先順位付けが間違っている
今やらなければいけない仕事を後回しにしてしまったり、急がなくていい仕事を先に取り掛かってしまうなどです。
このタイプは結果、緊急性の高い仕事を急いでやるはめになって、時間が足りないと錯覚して泥沼にはまっていきます。
私の経験上、忙しい忙しいと言ってる人ほどこの傾向が強いです。
残業前提で予定を組んでしまう
私がこれまで働いてきた職場でもこのような考えの社員は結構いました。
はなから残業ありきで予定を組むのは、「タスクを効率化して改善する」という作業を放棄する行為だと私は思います。
ひと昔前であれば、長時間働くことで頑張ってるという見方がされることもありましたが、今は時代が違いますね。
残業代を稼ぎたいとか、家に帰りたくないのであれば話は別ですが・・・
完璧に仕上げないと気が済まない
私が20代かけだしの頃、仕事ができて尊敬する上司と「正確さとスピード、どっちが大事か」という議論になりました。
私は、当然「いくら仕事が速くても正確じゃなきゃ全然意味ないですよね?」と、くってかかりました。
それに対して上司は、「今の君にはスピードの方が大事だよ」と言って私の話は不遜の話だと一蹴しました。
今思えば、スピードを重視したら、納期より前に仕事が終って、他者がそれをチェックする事ができる。
結果、そこから修正をする時間を取ることも出来て、仕事の精度がもっと上がる。
という事を上司は言いたかったのだと思います。
面倒な事を先に延ばす
いくら立派なスケジュールを立てても、面倒な事を先延ばしにしてしまうと、計画通りに仕事は進みません。
先延ばした仕事をほっておくうちに、他のタスクが増えて追い詰められるパターンです。
面倒なことの先延ばし癖は、自分でわかっててやっている一番悪いパターンです。
スケジュールの組み立てかたについて
スケジュールの組み立て方についてそのコツをご紹介します。
全タスクの拾い出し
まずは自分がやらないといけないタスクがどれだけあるか、全て把握できていないとスケジュールの組み立てようがありません。
頭の中だけで把握するのはほぼ不可能なので、紙でもPCでも何でもいいので箇条書きで書き出し「可視化」することから始めましょう。
タスクにかかる時間を見積もる
それぞれのタスクにかかる時間を見積もって下さい。
頑張り屋さんはこの時間を短く見積る人が多いです。
見積時間がわからない場合は、上司に見積りのアドバイスを必ずもらって下さい。
ここで大事なのは大きなタスクは細分化することです。
具体的な作業レベルまで工程を細分化します。
その上で、工程ごとに時間を見積もっていきます
タスクの処理時間に余裕を持たせるため、必ず長めに見積るのがコツです。
スケジュール作成で一番大事な部分です。
タスクの期限を早めに設定する
見積もった時間をもとに、それぞれのタスクに期限を設定してください。
この期限はあくまで自分の中での期限です。
本来の期限より数日早めに設定してください。
間違っても残業前提で期限を設定してはいけません。
なんなら一日に1~2時間程度の余白を残してスケジュールを組んで下さい。
作業をスケジュール表に展開して管理する
作業の期限を実際にスケジュール表に当てはめていきます。
エクセルを使おうが手帳だろうが、自分が見やすければツールはなんでもいいと思います。
大事なのは、「それを見たら今やるべきことがわかる内容になっているか」どうかです。
ここまでくれば、後はひたすらタスクをこなすのみです。
スケジュールを管理するうえで気をつけること
自分で完結できる仕事と他者が関与する仕事を分ける
他者にやってもらう必要がある仕事は、出来るだけ早く他者に渡して下さい。
俗にいう「仕事はキャッチボール」です
ボールは手元に置かずに、常に他者に渡して仕事を進めるのはスケジュール管理の鉄則です。
完璧さを求め過ぎない
「正確さや完璧さよりとにかくスピード優先」で仕事を進めます。
仕事を前に進めてるだけで心理的な負担も全然違います。
作業のクオリティは余った時間を使ってゆっくり上げていけばいいんです。
断り上手になれ
誰しも体は一つです。
余裕の時間がないのに頼まれごとを受けてる場合ではありません。
どうしても断れない時は、出来ない理由を説明して断りながら代替案を提示してください。
「今やってる〇〇の作業が終わったらできます。」
「来週の水曜日以降なら取りかかれます」
など、断るだけだと感じが悪いので、かならず代替案を出してあげる方が心証が良いですね。
小さなタスクはすぐに終わらせる
とにかく早く楽に成果が出せる仕事を優先的に進めて下さい。
例えば、メールを送るとか、電話をするとか、5分もかからないような仕事はすぐ終わらせてください。
残ってるタスクがなるべく少ない方が頭の整理がしやすいですし、その方がタスク忘れを防ぎます。
常に効率化を常に追求してください
「効率化」とは「自分の時短」です。
最高の効率化は「業務をなくすこと」です。
- その業務は本当に必要な業務でしょうか?
- 誰か他の人でもできる業務ではないでしょうか?
例えば会議資料を作る場合、その会議資料は本当に必要な資料となってるでしょうか。
常に一つ一つのタスクが効率化できないか追及する心だけは忘れないでください
忙しくて仕事がまわらなくなると、焦ってついこの心を忘れてがちです。
A3のコピー用紙を100枚折る作業する時に、まさか一枚一枚折ったりしませんよね。
毎月、同じ宛先に封筒で書類を送る時に、手書きで住所や会社名を書きませんよね。
事務用品のレイアウトや書類の導線まで考えて、日々時短ができないか追及してください。
ちょっとでもやばそうなときは早めに相談
自分が思ってる業務の進み具合と、他者が思ってる業務の進み具合には少なからずギャップが生じます。
たいていの仕事は、ちょっとでも期限がやばいなと思ったら、早めに相談しておくことで対策が打てて大きな問題になるのを防げます。
雲行きが怪しそうなときは躊躇せず周りに相談して下さい。
時には他者の手を借りる事も必要です。
期限当日に「間に合わないかもしれません」なんて言わないようにしましょうね。
最後にそれでもスケジュール管理ができない人へ
ここまでやってもまだ残業をしないと仕事が終わらないようであれば、与えられた仕事が多すぎるか、あなたの適性と今の仕事があってないかのどちらかだと思います。
いずれにせよ今の所では、仕事とストレスが溜まるだけですので、仕事を減らしてもらうよう直訴するか転職をおすすめします。
プロフィール
- アラフィフおじさんブロガー
- 同い年のネイリストと46歳で結婚
- ハチワレ猫の「ぺろ」が大好き
- 会計関連の仕事を26年
- 趣味はキャンプとブログ